アートを学ぶ(用語解説)
アートを学ぶ(用語解説)
デジタルアートの魅力!手のひらから生まれる新しい表現とは?
プラスアートのコラムについて プラスアートのコラムでは、アートをもっと身近に感じてもらえるような記事をお届けしています。季節ごとにおすすめの作家を紹介したり、アート初心者の方にもわかりやすく解説したりと、アートの魅力を多角的に発信。日常の中に自然とアートが寄り添うような、そんなヒントを見つけていただけるような内容を目指しています。ぜひ、アートの世界を気軽に楽しんでください。 目次 はじめに デジタルアートって何? デジタルならではの魅力 「コピーできる」という誤解 世界でも注目されているデジタルアート あなたらしい楽しみ方 まとめ はじめに 「アート」と聞くと、どんなイメージが浮かびますか? 絵の具のにおいがするアトリエ、重たいキャンバス、油絵や水彩画のような"手仕事"の世界。でも今は、タブレットやパソコンの中でも、たくさんの美しい作品が生まれています! デジタルアートって何? デジタルアートとは、コンピューターやタブレットなどのデジタル機器を使って制作される芸術作品のことです。従来の絵筆やキャンバスの代わりに、ペンタブレットや専用のソフトウェアを使って描かれます。最近では、「イラスト」「デジタルペインティング」「グラフィックアート」など、様々な呼び方で親しまれています。プロのイラストレーターや、趣味で楽しむ方まで、多くの人がデジタルアートの世界で創作活動をしています。 デジタルならではの魅力 色と光の表現力 デジタル作品の最大の魅力は、その表現の自由度の高さです。特に色彩と光の表現は、デジタルならではの特徴と言えるでしょう。 RGB(アール・ジー・ビー)という「光の三原色」で描かれる色彩は、画面の中でしか出せない独特の輝きを持っています。これは赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)の光を混ぜ合わせて様々な色を表現するシステムで、紙に描く絵の具(CMYKという色の仕組み)とは根本的に異なります。 この違いにより、特に明るい色や発光しているような表現が、デジタルアートでは得意なのです!夕焼けの空の赤やオレンジ、ファンタジーな世界の魔法の光など、画面から光が出ているような感覚の表現が可能です。 細部までの緻密さ デジタルツールの便利なところは、いくらでも拡大して細かい部分まで描き込めること。髪の毛一本一本や、瞳の中の小さな反射など、驚くほど細かな表現が可能です。 また、レイヤー機能(重ねて書くことができる層のような機能)を使えば、下絵を見ながら描いたり、背景と人物を別々に描いたりすることもできます。間違えた部分も簡単に消したり戻したりできるので、気軽に挑戦できるのもポイントです。 多彩な表現テクニック デジタルアートでは、様々なブラシツールが用意されています。油絵のような質感、水彩画のようなにじみ、色鉛筆のような風合いなど、一つのソフトでたくさんの画材を再現できるのです。 また、フィルター効果(写真加工のような効果)を使えば、一瞬で雰囲気を変えたり、特殊な効果を加えたりすることも可能です。これらのテクニックを組み合わせることで、従来の画材では難しかった表現にも挑戦できます。参考サイトはこちら▶ ibisPaint お絵描き講座 「コピーできる」という誤解 デジタル作品についてよく聞かれるのが、「簡単にコピーできるから、価値が下がるのでは?」という疑問です。確かに、データという性質上、複製は可能です。しかし、作品としての価値は、「誰が」「どのように」制作したかに宿ります。 プリントの質で変わる仕上がり デジタル作品を実際に飾る際は、通常、高品質なプリントとして出力します。この時、使用する用紙の種類(光沢紙、マット紙、和紙風など)やプリント方法(インクジェット、昇華型など)によって、全く違う印象になります。 作家が意図した色味や質感を最大限に引き出すために、慎重に選ばれたこれらの要素は、その作品ならではの価値を生み出しています! エディションの考え方 多くのデジタルアーティストは、エディション(版)という考え方を取り入れています。これは、一つの作品につき、何枚までプリントするかを決めておく方法です。例えば「10点限定」と決めれば、世界に10枚しか存在しない希少な作品となります。それぞれに番号(1/10、2/10…)を振ることで、コレクターにとっての価値も保たれるのです。 また最近では、NFT(エヌエフティー/Non-Fungible Token/非代替性トークン)という技術を使って、デジタル作品の所有権を証明する方法も広まっています。これはブロックチェーン技術を使ったデジタル証明書のようなもので、「誰がオリジナルを所有しているか」を明確にできます!参考記事はこちら▶ NFTアートって実際どうなの?デジタルアートと現代アートの関係 世界でも注目されているデジタルアート Beeple 「EVERYDAYS: THE FIRST 5000 DAYS」 Beepleは、世界で最も注目されたデジタルアーティスト。「Everydays: The First 5000 Days」は、2021年に完成し、NFTとしてオークションで約6930万ドル(約75億円)で落札され、デジタルアートとNFTの歴史的な転換点となりました。 この作品は、Beepleが2007年5月1日から2021年1月7日まで、5000日連続で制作したデジタルアート作品を1つのコラージュにまとめたものです。左上から右下に向かって時系列に配置されており、アーティストの技術的進化や、その時々の社会的・政治的出来事に対する彼の反応を見ることができます! MAD DOG JONES 「REPLICATOR」 MAD DOG JONESは、カナダ出身のデジタルアーティスト。日本のアニメーションから影響を受けた作品が特徴で、非常に精密な表現力を誇っています。200年以上の歴史を持つフィリップスオークションにて、初めて出品されたデジタルアートです! 鎌田光彦 Ezo Fuji Niseko,Hokkaido 鎌田光彦は、日本の写真家。日本の自然景観、特に富士山とその周辺の風景を美しく捉えたものが多く、朝焼けや夕焼け、星空などと組み合わせた幻想的な風景写真が特徴です。国内外から高い評価を得ている彼の作品は、2022年4月には、NFT作品としてOpenSeaにてオークション販売が始まりました。 あなたらしい楽しみ方 デジタル作品の素晴らしいところは、「自分だけの楽しみ方」ができる点です。 サイズと飾り方で印象が変わる 同じ作品でも、小さく印刷してデスクに置くか、大きく引き伸ばして壁に飾るかで、全く違う印象になります! A4サイズ(21×29.7cm):デスクやちょっとしたスペースに飾るのに最適 A3サイズ(29.7×42cm):リビングや寝室の壁に、存在感のある大きさ A2サイズ(42×59.4cm):メインの壁面やリビングの主役として フレームの選び方 額縁の選び方も、作品の印象を大きく左右します! シンプルな黒や白のフレーム:どんな作品も引き立て、モダンな印象に 木製フレーム:温かみのある雰囲気を演出 アルミやメタルフレーム:スタイリッシュで現代的な印象に フレームを選ぶ際は、部屋の家具や壁の色とのバランスも考えるとよいでしょう。参考記事はこちら▶ 額装とは? お気に入りのアートを自分で額縁に入れて楽しもう! まとめ デジタルアートは、従来のアートよりも比較的手に入れやすく、若いアーティストの作品に出会える機会も多いのが特徴です。SNSやアート専門のオンラインギャラリーなどで、自分の心に響く一枚を探してみるのはいかがでしょうか。デジタル作品は、アートの世界にもっと気軽に触れさせてくれる入り口かもしれません。ぜひ一度、気になる作品をじっくり見てみてください。 あなたの空間に、アートをプラスしてみませんか?▶ 公式サイト:プラスアート▶ONLINE SHOP
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