Jankureiyaado//coode_1-1 #mima #raifu #akuriru #pate #kami #kaabu

今作品では、「絵になる」現象について着目し制作している。デジタルで出来上がった複雑なイメージ（画像）と雑誌のページを絵画の支持体として一般的な木のパネルの面に貼り付けることに加え、塗る以外で「描く」ことを考えた時に、筆で描く意識を持ちながら彫刻刀で彫れば「絵」にできるのではないかと思い、転写と彫ることを用いている。また、転写されたイメージの画面の軽さに対して、木のパネルの物体としての存在感を意識し、木という素材に対してパテ埋めとやすりがけを行い、ある意味枠となる部分も作品の一部として制作している。

 〇イメージについて 作品にすることなくアトリエに素材として置いてあった自作のポスター（今敏の「パーフェクトブルー」の主人公の未麻の目を引用している）と、本棚からてきとうに選んだ数十年前のLIFEという雑誌のある広告の1ページを使っている。雑誌なので当然裏面もあるので、転写して剥がす部分と残す部分を作ることで表面と裏面が見えている。裏面が子供の顔がある何かの商品の広告ページで、表面（ほぼ剥がしているためあまり残っていない）はグラスが写っている広告ページだと思われる。題名の通り、ジャンクなものを使ったコーディネートという意味の作品である。ジャンクなものを転写しているからこそ、紙と木との境界線をぼかすように筆で描くように彫り出している。

〇なぜ複雑なことをするのか 複雑なことをすることで、寧ろものどうしの性質がどのようなバランスで成立し、印象を与え、そして壊れてしまう（もしくは別の何かに変わってしまう）のかがわかると思う。そしてものが変化していく途中の段階の表現を見ること又は見つけることができると思う。

制作の順番として、ベニヤの面にメディウムを塗り、ジャンク品を圧着→メディウムが完全に乾いたらジャンク品の裏面を剥がし取り、印刷面が見えてくるようにする→木枠をつける→彫る→画面をメディウムによる質感の加工（絵具調合あり）→側面のパテ（絵具調合あり）とやすりがけによる質感の加工という順番で制作している。 建築材としては一般的で仕上げをしてしまえば見えなくなるパテという存在を敢えて、作品の一部（絵具の一部）として側面に使っている。パテに絵具を混ぜて色もつけている。

■作品詳細

• 作家名：田岡智美
• 制作年：2024
• エディション：1
  
• サイズ：H530mm×W381mm×D45mm(mm)
• 素材：Acrylic, putty and paper on wood panel
  
• 配送までの期間：全体会期終了後2週間〜1ヶ月程度
  
• 取り扱い：株式会社プラスアート

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